「ナイト・マネジャー」・・ジョン・ル・カレの作品。上下二冊の長編。別にこんなに長くしなくても・・。細部まで細かくていねいに書いてあるけど、全体が見えてこないっちゅ~か。しかもラストに至っては何がどうなったのやら。何でこんなハッピーエンドになるのやら。忍耐強く長いの読んできて、ラストで???というのは、時間を無駄にさせられた気分。
「リボーン」・・ったって老人福祉施設じゃなくて、「ザ・キープ」に始まるナイトなんちゃらシリーズの四作目らしい。大きな流れの一部だから、何も解決せず次に続くのだが、「ナイト・マネジャー」に比べればマシ。気になったのは人名ミスが何か所もあること。てっきり主人公だと思ったジムが途中であっさり死んでしまうのにはびっくり。若くて体格が立派でハンサムな神父、ビルが出てくる度、「グランチェスター」のジェームズ・ノートンを思い浮かべたのは私だけでしょうか。
「待っている」・・チャンドラーの中短編集。マーロウが出てくるのは一篇だけ。まあホント信じられない世界です。相手と話す前にまず殴るとか、ろくにごはん食べないでウィスキーばかり飲んでいるとか、極めて不健康な生活。ビールはほとんど出てこなくて・・。
「聖女の遺骨求む」・・修道士カドフェルシリーズの一作目。美男美女が出てきて、殺人事件が起こって、濡れ衣を着せられると助かる見込みはまずないから逃げて。最後は真犯人が見つかってめでたしめでたし。このパターンは一作目からずっと変わらないようだ。